イタリアワインだけを学ぶ面白さはいろいろありますが、やはり6000年の歴史があるイタリアワインには逸話が付いてきます。
イタリア人のFIS認定講師が授業で話す内容は、テキストでは学べない、ライブな話を聞くことができることです。
よって、このコースはテストありきではなく、受講ありきの内容なのです。
逸話といえば、有名なトスカーナのワイン『キアンティ・クラシコ』のロゴは『ガッロ・ネロ Gallo nero』黒のオンドリ。
世界的に有名ですから、やはりニワトリマークだと偽造や似たものが多く出回り易かったため、1924年に出来たキアンティクラシコ協会(CONSORZIO VINO CHIANTI CLASSICO)は、2005年に右側のスタイリッシュなデザインに変えて、キアンティクラシコ生産者のワインを保護しています。
旧⇒新ロゴ
「なぜ黒いオンドリなのでしょうか?」
中世において、フィレンツェはメディチ家による銀行、シエナは今もあるMonte dei Paschi di Siena銀行は教皇と繋がりがあり、双方ともに強い権力を持っていました。また地理上隣りという事もあり、戦いが絶えなかったのです。
そこで所有地の境界線を決めるのに、各騎士が各街の中心から馬で走って出会ったところを境とすることになりました。
スタートの合図は朝日の頃、ニワトリ(オンドリ )が鳴いた時ということで、シエナ側は白く、まるまるとふくよかで栄養が行き届いたオンドリを選びました。一方、フィレンツェ側は不快な檻に入れて、数日間絶食させた黒いオンドリを選びました。
いよいよ競争当日、フィレンツェ側のオンドリは余りに空腹で陽が上る前に、鳴き始めました。
その為、騎士はシエナの騎士よりかなり早く出発し、シエナにあと数キロといった地点まで辿りついたのです。
このフィレンツェの勝利に貢献したGallo Nero(黒オンドリ)をシンボルとしたのです。
WSAイタリアワインソムリエ http://www.italia-vino.com/
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WSAイタリアワインソムリエコースで学べること①アッビナメント